開催レポート:公開講座「千代田でアーバニストになろう」

by 管理者
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2022年7月26日、オンラインにて「千代田でアーバニストになろう」を開催しました。会場とオンラインのハイブリッドで行い、千代田区に在住・在勤の方、アーバニストというテーマに興味を持たれた方など65名の方にご参加いただきました。(会場23名・オンライン42名)

本講座は、都市を楽しむ人が自分の関心からまちに関わり、自分のできることを始める人=アーバニスト(Urbanist)の考えを学び、自分の興味・関心から地域につながるアーバニスト的ライフスタイルについて考えることを目的としています。

当日は会場・オンラインの双方から感想や質問をリアルタイムで受け付けながら、インタラクティブに進行しました。

※リアルタイムに質問やコメントを投稿・投票できるツールslidoを活用

1.イントロダクション
1)千代田区地域振興部コミュニティ総務課長の挨拶
 

冒頭、コミュニティ総務課小玉課長より、
「本取組の趣旨は、後ほど、事務局や中島先生からお話を頂きたいが、千代田区の思いとしては、在住の方に加え、昼間は85万人が集まっている地域で、千代田区は人材の宝庫であると言えると思っている。色々な力を持っている方もいらっしゃり、既に、色々な特徴を様々な活動をされている方もいらっしゃる。本日のような機会などで、一堂に会して様々なつながりを持てば、千代田がいい方向に発展していけるのではないかと思っている。まずは、お互いを知ることから始めて、今後さらに、活動に広げていけたらと思っているので、本日は、よい時間を過ごしてもらえればと思う。」
と挨拶がありました。

2)プロジェクトの趣旨説明

次に、本日の進行役でもある事務局の広石より、アーバニストプロジェクトの成立背景・今後について紹介をしました。
千代田の方々の活動をどのように表現していくべきか、また、新しい住民・在勤者の方々の活動への参加ハードルについて考えたとき、コミュニティありきではなく、自分の関心から地域に関わり始め、そこから周囲と関係をつくるプロセスが大切と考えてきた。
一方、「集団活動ありきではなく、まずは個人が自分の関心・テーマから動きはじめ、地域との接点を広げ、活動にしていく。その蓄積が都市の魅力となる」というアーバニストの概念があり、この概念こそが千代田の活動を表現するのに適切なのではと考えている
という話がありました。

また、これらの背景を踏まえ、自分らしい地域への関わり方を一緒に考えるプロジェクトとして本日「アーバニスト@千代田(案)」をキックオフし、千代田をアーバニストの街にしていくために、千代田の皆さんと一緒に考えていきたいと投げかけました。

2.基調講演「アーバニスト~一人一人が魅力ある都市の創生者に」


次に、「アーバニスト」という考え方の日本での推進者である東京大学の中島直人先生より、アーバニストの定義・歴史・実践事例についてお話しいただきました。
冒頭は、アーバニストの歴史についてお話がありました。1990年代アメリカでおこった地球環境問題を背景にした都市づくり改革が、都市生活の魅力を再発見しようという動きにつながり、アーバニスト台頭の契機となったそうです。一方で現在においては、都市の建設・近代化という「つくりかえる時代」から、都市の再生・成熟という「つかいつづけていく時代」に代わり、今ある都市の良いところを見つけるような肯定的な動きが重要というお話がありました。
また、アーバニストの定義について、都市計画の専門家・都市に住み都市の生活を楽しんでいる人という二者が一体となる存在であること。特別な技術は不要で、個人の想いありきで生活者として楽しみ、魅力を発信していくことが大切であるというお話がありました。
その実践例として、校歌集を作られている直野さん、神田プロレスで子供たちを楽しませていらっしゃる根岸さん等の取り組みのご紹介を頂きました。
最後に、最初からまちづくりとしての意義を求めるのではなく、まずは自分が楽しむこと、その楽しいが伝播していくことで、仲間は集まってくるというお話を頂きました。

slidoに寄せられた中島先生への質問・感想など(一部抜粋)
  • 中島先生が冒頭に「最初からまちづくりとしての意義は求めなくてもよい」というお話をされていました。 直野さん・根岸さん・槙野さんなどの活動のお話をお伺いし、この方々も街を活性化しようという想いよりは、半径数メートルの人たちを楽しませようとされ、その楽しい円が沢山生まれることで、街が活性化していくイメージをもちました。
  •  質問ではなく感想ですが、アーバニストの「スタンス」が素敵だなと思いました。 ×否定:都市の悪いところを見る・作り変える 〇肯定:今ある都市のいいところを見つける ×特別な技術 〇想いありき。消費者として楽しみ魅力を発信する
  •  特徴のない都市だと、アーバニストは生まれにくいのかなと思いました。逆に言うとアーバニストが多い街はいい街かなと思います。
  •  つながりづくりに楽しみを見いだせる人とそうでない人の格差が拡がるきっかけにならないようなムーブメントにしなければ、政策としては成功と言えないのでは。
  •  続けることだけが大切なのではなく、形を変えて新しいものに変化していくきっかけになる、という活動もありだと思います。まちサポ助成金ももっとチャンスを開いて下されば、多くの方の後押しにはなるでしょう。
  •  知らなかった千代田区の一面を知ることができ、大変有意義な時間でした。また、アーバニストについて色々な視点でわかりやすく説明頂き、勉強になりました。都市事情をアメリカ社会と比較されたり、過去から未来への変遷のお話は目から鱗と言いますか、都市に対するイメージが覆されました
  •  まちづくりに自分事として取り組める人々のコミュニティを緩やかに形成していく。その一歩がアーバニストになること、増やすことだと思いました。千代田の魅力ある空間を、賑わいや価値のある”場所”へと変容させていくこと、プレイスメイキングは誰でも主役になれると思います。

3.千代田区のアーバニストの紹介


事務局の広石より、千代田のアーバニストとして、就学準備教室りりーふの村上史郎さん・沙織さんの取り組みの紹介がありました。コロナにより子供の体験がなくなっていく中、体験の場つくりをしたいという想いで千代田こどもの芸術祭や子供縁日を企画。最初から綿密な計画を練るのではなく、まず自分の考え・想いを実践してみることで、関わる人が増え、結果取り組みが継続していくのではという話がありました。

また、千代田の活動の参加の機会や、地域の活動や活動をされている方を知ることができる情報は色々と発信されていることも紹介し、ちよだコミュニティラボで作成した冊子や、広報千代田、ボランティアセンターの冊子等を配布しました。※これらの資料は以下のサイトでもご覧になれます。

 

○ちよだコミュニティラボ冊子
「区民の声から考えるこれからの千代田のコミュニティ」
https://chiyolab.jp/wp-content/uploads/2022/05/dd92cc7ffed39db4cb3dbcdef3ac752e.pdf「千代田のつながり探求ガイド」
https://chiyolab.jp/wp-content/uploads/2020/05/chiyoda_community_guide.pdf○区報ピックアップ
7/5号
https://chiyolab.jp/archives/15935
7/20号
https://chiyolab.jp/archives/16001

ちよだボランティアセンター
https://www.chiyoda-vc.com/
ちよだ生涯学習ガイドブック2022
https://www.kudan-ll.info/wp-content/uploads/2021/06/dd9078670198181c29cc9fe1bee71d91.pdf

また、参加のアイデアや参加機会のヒントとして、7/22の既に活動されている方の意見交換会で「千代田の人と一緒に取り組みたいこと」として出されたアイデアも紹介されました。

 

○百年企業と2040年の千代田を考えたい
千代田に数ある100年企業は、千代田のことをずっと見てきている存在。その人たちがまちの変化をどう見てきたのか知り、これからの千代田を一緒に考える場をつくりたい。

千代田のまちのどんなことが知りたい?を集めよう
まちあるきの活動をしてきて、千代田の歴史や文化遺産、地元のお店にも出会ってきた。
千代田にはまちを楽しむ資源がたくさんある。新しい方は千代田のどんなことをもっと知りたいか?体験したいか、話し合ってみたい。

大妻女子大の学生と一緒に食に関する活動アイデアを出そう
大妻女子大では、栄養士を目指す学生や卒業生が地域と一緒に活動してきた。その経験をもっと地域に活かすため、地域の方と「食を通じて、千代田を健康と幸福にするプロジェクト」 を始めることができたら。

防災に関する意見交換をしていきたい
地域には災害時寄り添いサポーターやマンション防災など、地域の防災活動に取り組んでいる人がいる。企業の防災担当者、町会や消防団の方、日頃参加できていない方なども交えて、 意見交換・情報交換をしていきたい。

障害者福祉センター「えみふる」の講座に参加してみる
障害者福祉というと、ハードルが高そうに思えるが、「えみふる」では一般の人が参加できる 講座やボランティアなど関われることがたくさんある。一度、えみふるのイベントに参加し、 職員さんとも話してみませんか?

認知症カフェで若年性認知症について学ぼう
半蔵門駅すぐに認知症カフェがあります。若年性認知症、認知症と就労継続などについて知り、 何ができるか一緒に考えてみませんか?

千代田の学生が地域に関わるには?
シニア世代も参加しやすいウォーキングフットボールで地域との接点をつくってきている。ただ、学生が地域に関わりたいと思っても、活動時間の問題などがある。どのような連携が できるか、学生と地域の方で一緒に考えていきたい。

地域でのデジタル活用
千代田に在学している学生さんや、千代田に数多くあるIT企業の力を借りながら、 LINE教室やZoomの使い方など、地域でのデジタル活用を進めたい。

地域で活動する人にインタビューしたい
千代田で活動している人はどのような活動をしているの? なぜ活動をしているの?その人の知る千代田の魅力・可能性と課題は? 千代田にある多様な活動にインタビューし、情報発信してみたい。

4.対話:千代田×アーバニストでしたいこと、できそうなことは?


最後は参加者の方同士で、感想や今後千代田でしてみたいことなどについて対話を行いました。

参加者の方からは、本講座に参加しての気付きや今後に向けて、以下のような声を頂きました。

気付きを得られた

  • まちを創ることに個人の小さなことでも参加できることを勉強できました。
  • アーバニストの言葉が理解できました。やはり「楽しむ」ことが大切である事が認識しました。
  • アーバニストは都市計画の専門家だけではなく、市民同士のつながり、共同作業等で新しい都市生活が
  • 生まれるものだと解釈しました。
  • 都市の近代化(つくり変える時代)→都市の再生・成熟(使い続けていく時代)という図に感心した。
  • また必ず継続していかなければならない訳ではないというところがホットした。
  • まちづくり、の概念としてハードルを下げれば、もっと気軽にチャレンジしてみようと思う方も増える
  • 気がします。例えばボランティアも頭で考え過ぎて一歩踏み出せない方がいます。
  • こういう概念を開示できる機会がもっとあるとよいですね。

行動を起こしてみたい

  • 自分が楽しいと思うことを肯定しようと思いました。「それでいいんだ!」と
  • アイデアソンなどで発信したいと思いました。
  • 千代田区内で100年以上続けて営業している老舗を訪問してみようかと思いました。
  • 地域の資源をつかい、起業家勤めの方がうちに秘めたアーティストとしての力を発揮する環境をつくる
  • 「孤立しない、させないまちづくり」が今日の都市政策の最も核となるテーマだと思う。
  • このことに貢献できる取り組みができたらよい。
  • 消防団小屋のシャッターペインティング、消防団カフェ。若者や女性も気軽につながれる非営利の
  • 「私達のサードプレイス」を作りたい。
  • 古書店街神保町の街並みをもっと広めて残していく活動に参加したい。
  • (三省堂の改築が今後の大きなカギになると思う。)大学とのジョイントで活動の幅が広がりそうだ。
  • (大妻の会の活動etc)
  • 色々な取り組みをされている方が千代田区にはたくさんいらっしゃるのでコラボレーションして皆さんが
  • 楽しめることを企画していきたい。
  • 「江戸」をキーワードに、食・エコな暮らし・落語等のつながりで、千代田区から元気を発信したいと思います。
  • 上智大の「ウォーキングフットボール」と大妻の「三陸の和グルミプロジェクト~和ぐるみカスタネット
  • リズム遊び~」のコラボで楽しい多世代交流イベントを実施したいと思います。

〇その他:参加者への感想

  • 参加者が多くてびっくりしました。それだけ街のことを考えている方が多いということは素晴らしいと思います。
  • 参加者が老若男女問わず参加されていたので、色々な世代がアーバニストな関心があることを認識できました。
  • たくさんの方が意識を持って地域の活動に取り組もうとしていることがわかった。

本講座は、本年度ちよだコミュニティラボで取り組んでいくアーバニスト@千代田のキックオフ会でもあります。来月より、月に1回程度、アーバニストについて一緒に考える会を継続的に開催していく予定です。
第1弾としては、8月に「千代田アーバニスト・アイデアソン」を開催する予定です。
お申込み・詳細はこちらから

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